交通事故で請求できる損害の種類

交通事故の被害者は様々な種類の損害を受けることになりますが、これらの損害を加害者に対し賠償請求することができます。

他方で、どのような損害を加害者に対し請求できるのか分からないという方は多いのではないでしょうか。

本記事では交通事故で請求できる損害の種類について解説します。

交通事故で請求できる損害の種類

交通事故で被害に遭った場合には、以下のような損害を請求することが可能となります。

１．慰謝料

慰謝料とは、精神的苦痛に対し支払われる金銭のことをいいます。

交通事故で被害に遭った場合には、ケガや後遺症など様々な要因で精神的苦痛を被ることになります。

こうした精神的苦痛に対し支払われるのが慰謝料です。

慰謝料の算出基準には、①弁護士基準、②任意保険基準、③自賠責基準の3つがあり、どの算出基準に従って計算するかによって慰謝料額が異なる点には注意が必要です。

交通事故における慰謝料としては以下のものが挙げられます。

・入通院慰謝料

入院や通院により生じる精神的苦痛に対して支払われる金銭のことをいいます。

自賠責基準では日額4300円と定められており、4300円に治療にかかった日数を乗じて計算されます。

これに対して弁護士基準では軽傷か重傷か、何ヶ月通院（入院）したかによって細かく入通院慰謝料の額が異なっており、例えば軽傷で1ヶ月入院した場合には、入通院慰謝料は19万円となっています。

・後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料とは、交通事故による後遺障害によって被る精神的苦痛に対して支払われる金銭のことをいいます。

後遺障害慰謝料は、後遺障害等級の等級によって慰謝料額が異なります。

例えば、最も軽い等級である14級に該当すると認定を受けた場合、自賠責基準では後遺障害慰謝料は32万円となるのに対し、弁護士基準に従った場合には110万円とされています。

・死亡慰謝料

死亡慰謝料は、死亡によって被る精神的苦痛に対し支払われる金銭のことをいいます。

死亡慰謝料については、自賠責基準の場合には仮に一家の支柱として働いていた方が亡くなった場合には本人の慰謝料額は400万円とされており、後は遺族の数に応じて加算されていく仕組みとなっています。

これに対して弁護士基準では2800万円となっています。

２．積極損害

積極損害とは、交通事故のために支出を余儀なくさせられた費用などの損害のことをいいます。

具体的には、治療費や入院費、通院交通費、付添費、装具購入費などが挙げられます。

３．消極損害

消極損害とは、交通事故のために得ることができなくなった収入や利益のことをいいます。

消極損害として挙げられるものには、休業損害や逸失利益などがあります。

４．物的損害

物的損害とは交通事故によって生じた物に関する損害のことをいいます。

車両の修理代やレッカー費用、代車使用料などが挙げられます。

交通事故は中原和之法律事務所におまかせください

交通事故の被害者は、加害者に対し様々な損害の賠償を請求することができます。

しかし、専門家以外の方が有利な基準を用いて相手方に請求するのは難しい面があります。

交通事故の慰謝料額や損害賠償でお悩みの方は中原和之法律事務所へご相談ください。